ちいさいひと２巻｜再婚によって幸せになるはずが…被害者は子供だけではない
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小さい子供がいての離婚となると、どうしても経済的に追い詰められることが多くなってしまいます。
そのため理解ある人との再婚が叶えば経済的にも、子供の為にも幸せになるはずが…。
健太が出会った被害者は幼い兄弟でした。
お兄ちゃんの方は体中にひどい傷を負っており、腕にはタバコを押し当てられた跡まで…。
パパがぼくをなぐるの ぼくのうでとけちゃった
こんな言葉を子供が口にしていいの！？
そう思うほどに衝撃的な光景を見せつけられます。
この子達の親は再婚同士で２人に血のつながりはありません。
始めの内は仲良くしていたのですが、お兄ちゃんの方は父親に虐待された記憶が蘇り新しいお父さんとうまく馴染めないでいました。
すると新しい父親の方も苛立ち、躾と称して虐待するようになり…。
更には母親にまで虐待を強要していったのでした。
子供を虐待から守るために離婚し、幸せになるために再婚したはずが気が付けば自分も子供に手を挙げている現実。
今回のお話は子供だけでなく、母親も被害者なのです。
前夫にDVを受けていた記憶から今の夫のに逆らうことができない母親。
健太たちに保護され、離婚しても子供たちと暮らすことは叶いません。
彼女もカウンセリングを受け、自立していかなければならないとのこと。
別れ際に兄弟はお母さんと離れたくないと泣いて抵抗します。
しかし、必ず迎えに来るという母親の言葉と、強いお兄ちゃんの言葉に親子は前を向いて歩き出していくのでした。
児童福祉司が救うのは子供だけでなく、家族を繋げる役目も担っていることがうかがい知れる巻になっていました。
虐待されていた子供たちも別れを経験して成長していく姿には勇気をもらえます。
子供たちは弱いだけではない、強くなっていく力があるのです。
それを見た健太もまた児童福祉司として一歩ずつ成長していき、これから先がまた楽しみになっていきます。
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